あなたにも出来ます
リサイクル!

本国会で循環型社会基本法が上程されようとしています。
もともと公害防止や省エネ技術では世界をリードしてきた日本としては、リサイクルや自然エネルギーなどの環境関連産業は新しいフロンティアとして期待できよう。
 環境産業立国をめざして地方の中小企業、ベンチャーを中心とした新しい息吹やネットワークが生まれつつある。それぞれの奮闘ぶりを紹介してみよう。

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<内容紹介>
各種廃棄物から健康食品を!
*水産加工の藤井水産(北海道根室市)はサケの軟骨から健康食品、医薬品の抽出に成功。サケの軟骨に含まれている「コンドロイチン酸」が皮膚老化や肥満の防止に効果があると言う研究発表に飛びつき、工業試験場とも協力約3トンの粉末原料生産設備を作製。「コンドロイチン酸」入りサケのソーセージを発売したら売り上げが約10倍に伸びた。今後は、同成分を利用した健康食品、医薬品、化粧品などの商品化を他社に働きかける。「コンドロイチン酸」はサケの頭千頭から3トンしか抽出出来ず残りの副産物の利用も課題。

*北海道特産のホタテの年生産量は40万トン、その貝殻処理問題も深刻。汚水処理材開発のベンチャー企業コーワ(釧路市)は、北海道工業大学共同で除菌抗菌剤「カルサイン」が、ダイオキシンなど有害物質の分解効果があることに着目。貝殻を粉砕800度で焼成した粉末状物質がシックハウス症候群の原因とされるホルムアルデヒドを完全に分解することを突き止め、高濃度ダイオキシン量も半減した。ゴミ焼却場から排出される程度のダイオキシンなら完全分解可能と見て研究中。除菌抗菌剤の商品化の目処も立った。さらに水族館の水質浄化剤としても検討中。

*サンファイブ(鳥取市)はカニやエビの殻に含まれるキチン・キトサンが生物適合性が強いことに着目し、鳥取大学と共同で動物の外傷保護材を開発中。

*鉛筆木くずの再利用のため、日本鉛筆工業共同組合(東京都荒川区)は木くずにトウモロコシから抽出した生分解性物質を混合して、樹脂並の加工性をもつ新素材を開発中。現在、吸音材などの事業化を目指している。

*産業廃棄物であるリンゴの搾りかすの再利用のため、弘前中央青果(弘前市)は青森県工業試験場と共同で、リンゴの搾りかすのウッドセラミック化に成功した。とりあえずハウス栽培の熱源利用に使用。
 
海洋深層水も本格的デビユー!
*高知県は以前から海洋深層水の活用に着目、地道な努力が続けられており、その成果が大化けして地域経済浮揚の救世主にならんとしている。高知県は、89年に「海洋深層水研究所」を設立本格的研究を開始。特性の分析、とくに水産、食品、健康分野への県産品の応用研究などの成果として、2000年度海洋深層水関連商品の売り上げ高としては高知県生産分だけで100億円以上に達した模様。現在は、富山、静岡、沖縄などでも深層水の取水、利用技術の研究に乗り出している。
 
キラリと光る新環境銘柄##
*「ダイセキ」は工作油、潤滑油の製造メーカーで1971に廃油再生工場を建設したリサイクルの名古屋の老舗。今では全国7カ所に再生処理工場を持ち約3300社の工場
から廃油を集め工作油、潤滑油、燃料として販売している。
 伊藤博社長によれば「どんな廃油でも受入れ、その成分にあわせて再生できる技術を持つのは世界でうちだけ。」 この技術を使って廃油以外の有害廃液を無害化する技術開発に取り組み流体系廃棄物処理を請け負う会社をめざしている。

 *固形廃棄物処理でナンバーワンをめざしているのが「サニックス」。昨年全国4カ所に日量100トンの廃プラスチック処理工場を建設したが、今後3年以内に全国30カ所に同規模の処理工場を建設する計画。「今まで廃プラスチックの利用が進まなかったのは製造規模が小さく、安定供給ができなかったことによる。大規模な製造工場を建設すれば燃料利用の安定的供給も可能となり、利用先の新規開拓も一気に進展するはず」と社長の宗政伸一社長は強気。

 *新潟県長岡市にJR東日本に一般ごみの分別破砕処理機のほとんどを納める異色の中小企業「レトロ新潟」がある。92年社長に就任した吉田正志氏は工作機械の修理業に限界を感じ環境機器事業に転身した。
 往年の各分野のベテランや名技術者を結集し精鋭プロ集団で新しい技術開発に挑戦してきた。社員一人ひとりが創始者の意識を持った会社で、ごみの入ったビニール袋を破る
「破砕機」と、ビンや缶と紙、不燃ごみなどを分別する「選別機」の技術ではトップレベルにある89年設立の比較的新しい会社。3年後はゴミ分別処理の総合プラントメーカーをめざしている。
 「環境」に大きな可能性を託し、独自の技術やノウハウの研鑽に賭けている中堅、中小企業群は沢山いる。
 
循環型社会の地域モデルをめざして!!
*滋賀県愛東町の「菜の花エコプロジェクト」、休耕田に菜の花を植え風景を楽しみ、食用油を製造、その廃油を回収し、車を走らせようと言う、、、地球温暖化防止、ゴミ減量、減反政策、観光振興と一石四鳥の夢に満ちたプロジェクト。
 81年から廃油回収を実施している同町は、96年廃食油を軽油代替燃料に精製するプラントを滋賀県環境協同組合より購入2台の公用車を廃食油精製燃料で走らせた。昨年から2.2haに菜種を蒔いたが、権並清町長によれば、「将来はすべての休耕田230haを菜種畑にしたい」と意気揚々。
 これが滋賀県知事を触発し、県レベルでも研究会が発足、県内5カ所530haを対象に菜種の栽培実験、品種改良を開始、菜種以外の材料も含めたバイオマス(生物資源)利用可能性調査も始めた。 
 隣の京都市でも97年から市民が回収した廃食油からバイオ燃料(Eーオイルと命名)を造る事業が開始され、220台のゴミ回収車等市所有車に利用され、市内の廃油回収拠点は300カ所の市全域に及んでいる。
 
地道な努力が花開く!!
*福岡県古賀市の西部技研(隈智恵子社長)は65年に創立以来長年の間ハニカム積層体に取り組んできた。当初は単純な面状ヒーターのメーカーとしてスタートしたが、オイルショックで倒産直前に遭遇、隈社長は「これからは省エネルギーだ!」と、ハニカム状の熱交換器の開発製造に転換、世界のトップメーカーに躍り出た。
 西部技研では、セラミックや各種触媒を塗布した金属を加工してハニカムにする高度な
技術力がある。この技術を使って熱だけでなく湿気、有機溶剤、オゾンなどを吸引・回収・分解できるフィルターを次々に開発海外にまでその技術の優位性を認められるに至った。特に最近では太陽熱や焼却炉廃滅を使った除湿冷却器の開発に成功、究極の省エネルギー機器の開発に意気込んでいる。
 
 *同じく執念の技術開発に取り組んでいるのが愛媛県川之江市の三木特種製紙(三木輝久社長)。同社は電池絶縁紙、各種ヒィルターなど特殊用途紙の開発を進めてきたが、86年より非木材パルプ原料のケナフを使った商品開発を進めている先駆的メーカーであるが、最近では木材以外のパルプ原料から紙を作る開発に注力し、社長自ら世界を駆け巡り最近話題になっているケナフも、いち早く中国で発見、日本に持ち帰っている。
 ケナフは栽培に人手がかかるが、成長速度が速く、CO2吸収力がヒノキの3倍、環境にやさしい原料として良質なパルプから最終製品までを中国で完成させようと言うのが三木社長の夢だそうです。
 
地場産業おこしが結実??
*北海道北檜山町に一風変わった風車が登場。高さ18m、幅19m、小型風車をハニカム状の金枠に20台設置したもの。これは、札幌市の三洋技研工業(早坂正社長)は97年に新エネルギー事業本部を新設、風力やバイオガスを利用した自然エネルギー開発を開始「新型中型風車」の実用化した。
 まず、小型風車で実績のある中国審陽工業大学と提携、羽根は北海道産えぞ松を使用するなど材料はすべて道内産。特に欧州との自然条件の違い風も弱く、狭隘な山間部でも設置可能とするため、ハニカムタイプの集合型風車の開発に成功した。
 国内での商談が進む一方、風車の本場ベルギーの風車関係者から問い合わせが入るなど
大きな反響を呼んでいる。地域社会や大学・研究機関との連携を重視した成功例として注目に値しよう。

 *千葉県柏市の環境NGOソフトエネルギー研究会(藤本治生代表)は、千葉県手賀沼周辺の住民が組織化し、エコ製品を開発しようとしている。
 湖沼に発生するアオコを効率的に死滅させ、水質を浄化する装置。アオコに超音波を当て、底泥に沈ませる。この中に光合成で出来た酸素を水中に放出させ底泥のヘドロを改質分解しようというもの。
いま一つは、廃材で作った筏を湖面に浮かべ農作物を栽培する「湖上菜園」。菜園の方は
エンサイ、クアイ、バラなど実証済み。出来上がった農作物の安全性についても、千葉大学に依頼し検証済み。藤本代表は本格的研究体制を取るため会社組織に変える計画という。
 
行政、大学、研究機関と二人三脚??
*京都府が音頭をとって「京都府グリーンベンチャー研究交流会ーGVK」を発足させた。府内の環境関連ベンチャー企業約40社を中心に70社が参加、行政、大学が一緒になってテーマ別に共同研究を設置しビジネス化を目指そうというもの。
 第一号は、「容器包装リサイクル研究分科会」。従来のペットボトルのリサイクルは再溶融して繊維の形でマット等に利用するもので用途が限定されていた。これをペットボトルの原料モノマーに戻し何回でも再利用できるようにするもので、市内に実証プランとを稼動し、実用化の道を探ろうとしている。
 第二号は「微生物による環境浄化研究分科会」で、微生物の持つさまざまな能力の中から環境浄化に適したものを産学協同で見つけ、新しいビジネスに結びつけようと言うもの。
 GVKでは、99年5月より環境ビジネスに関心のある企業、個人向けに電子メールによる環境ニュースを無料配信している。詳しくはホームページ(http://kyoto-one.ad.jp/gvk/)
を参照、新会員、協同研究者を募っている。  

 *岩手県水沢市のベンチャーSR開発(社長菅野昌之)は、工場から排出される有機溶剤の問題を一気に解決する画期的洗浄装置を東北大学と協同で開発した。
 精密部品の製造工程で洗浄溶剤の排出基準は厳しさを増す中で、新しい代替品がみつからないのが現状。Sr開発はCO2を高温高圧のいわゆる「超臨界流体」にして洗浄に使う装置を世界に先駆け開発した。大気成分で人体に無害なCO2なら、廃液排水の問題は起こらない。東北大学の新井教授は超臨界流体の世界的権威、大学の理論と、町のニーズがうまくマッチした成功例。
 特に、気体でも液体でもない超臨界流体は焼却に代る次世代のごみ処理技術として期待されており、深海高圧下でシャーベット状のメタンハイレードなども環境にやさしい次世代の燃料として期待されている。