リサイクルソリューション 2004シンポジウム


汚染土壌と浄化技術

*****バイオテクノロジーと触媒技術*****


シンポジウムの開催にあたって

 私たち人類はより良い社会を目指して有史以来自然資源を利用した文明を築いてきたし、科学や技術も経済性や合理性を追及
することを至上使命と進歩してきたともいえます。
 その結果は地球規模での環境変化や資源の枯渇、大量破棄社会の到来等多くの問題を抱えることになり、自然と共生する循環
型社会の構築が緊急に求められる時代となりました。
 産業面での問題解決の一つとして都市部における工場跡地等の土壌汚染対策をどうしたら良いのかがあります。循環型社会工
学の観点から土壌の再生資源化にバイオテクノロジーや光触媒技術の利用が注目されていますが、その基本的な性質やメカニズ
ム、利用状況等について研究者、専門家のご講演を戴き、情報の交換を行い、今後この分野の進展を期待したいところです。
 土壌汚染と光触媒について理解を深めるためにここで若干の説明を試みたいと思います。

・土壌汚染につい
 
最近、「土壌汚染」問題がメディアでも良く報道されるようになっています。この背景には昨年「土壌汚染対策法」が施行さ
れ、本格的な対応が求められる状況になってきたことも一因と考えられます。
「土壌汚染対策法」は原則として(I)土地利用が変更される場合や都道府県知事が「健康被害が生じる恐れがある」と判断した場
合、に土地所有者に対して調査を求める、という非常に緩い規制になっています。周辺住民の懸念や施設の廃止等がなければ、
当面は現状維持が可能ということになります。
 環境ビジネスの中でも土壌汚染浄化は注目されており、具体的な市場規模のとして、「土壌汚染調査費用」2兆3,000億円、
「土壌汚染浄化費用」は11兆円、合計13兆3,000億円という推定金額も報告されています。
 土壌汚染問題の解決のためには制度の充実、経済性に裏付けられた技術の整備、適切な費用の負担のあり方等が重要な要素と
して挙げられます。
・光触媒について
 本多・藤嶋両博士は、1971年、二酸化チタンに光を照射すると、水の水素と酸素への分解が起こること(本多−藤嶋効果)を報告しました。これは光合成に似た反応であり、人工光合成システム構築の可能性および太陽光の化学エネルギーへの変換、すなわち、水素というクリーンエネルギー生産の可能性を示すものであります。蛍光灯などの微弱な光で環境汚染物質、微生物などが酸化的に分解されるメカニズムを明らかにする基礎的な研究に加えて、ガラスなど様々な材料を二酸化チタン微粒子でコーティングする新たな光触媒材料の製造方法を開発しました。
 例えば、太陽光あるいは人工光の照射下で、汚染物質と汚れを分解するセルフクリーニング機能をもつガラス、タイルなどは、自動車の窓・ミラー、トンネル照明用の蛍光灯カバー、テント、建物の外壁、病院の抗菌タイルなどとして実用化されています。
 また最近CT触媒が発見され、光(紫外線)や湿度(水分)などの条件をまったく必要とせず室温や大気温で電子移動を行い
「酸化と還元」という自然にやさしい化学(触媒)反応も登場しました。
 両博士のこれらの業績は、太陽光を用いる物質・エネルギー生産という人類にとって究極の科学技術研究を促す基礎を提供し、さらに、環境浄化に大きく貢献する光触媒材料を開発して、新たな産業としての光触媒産業を生み出す原動力となっています。


1. 開催日時  平成16年3月4日(木)
            13:00〜18:00 シンポジウム
            18:00〜19:30 懇親会

2. 開催場所  グランドアーク半蔵門
             〒102-0092 千代田区隼町1-1
             TEL 03-3288-0111

3. プログラム 下記の予定ですが、都合により講演タイトルは変更する場合があります。


プログラム(案)
講演タイトル 講演者【敬称略】
13:00-13:10
開会挨拶 10
13:10-14:00
基調講演 I  光触媒技術による土壌浄化システム(仮称) 50
橋本 和仁 東京大学先端科学技術センター教授  
14:00-14:50 基調講演 II  バイオ・エコシステムを活用した浄化技術 50
稲森 悠平 独立行政法人国立環境研究所 循環型社会形成推進・廃棄物研究センター
      バイオエコエンジニアリング研究室室長
14:50-15:00 コーヒーブレイク 10
15:00-15:30 汚染土壌のバイオレメディエーション 30
石川 洋二 (株)大林組東京本社土木技術本部環境技術第二部技術部長
15:30-16:00 濁水処理システムにおける有害物質の光触媒技術 30
柳橋 寛一 五洋建設(株)土木部門環境事業部
16:00-16:30 バイオスクリーンによる有機塩素化合物の浄化 30
谷本 祐一 清水建設(株)エンジニアリング事業本部土壌環境本部技術計画部技術グループ主任技師
16:30-17:00 石油汚染土壌のバイオレメディエーション 30
高畑  陽 大成建設(株)技術センター土木技術研究所
      水域・生物環境研究室副主任研究員
17:00-17:20 土壌汚染に係る簡易診断システムの開発 20
武甕 孝雄 (財)関西環境管理技術センター企画部土壌環境室室長
17:20-17:50 揮発脱離分解プロセスを活用した飛灰処理技術の土壌浄化の適用 30
平山  敦 JFEエンジニアリング(株)エンジニアリング研究所環境システム研究部
17:50-17:55 閉会挨拶 05
18:00-19:30 懇親会 90
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