○混乱する廃棄物処理法見直し○

 環境庁中央環境審議会では、廃棄物の定義や区分など、廃棄物処理法の見直しを進めている。中間とりまとめ案では、「ERP廃棄物」と言う新しい廃棄物の区分を設定する案を提示しているが、ERP(拡大生産者責任)には様々な手法があり、廃棄物の定義にはなじまないとの意見が多い。

 中環審廃棄物・リサイクル部会では現在見直し作業中であり、3月中にとりまとめ、パブリックコメントで一般の意見を聴取、最終案を取りまとめる予定。現在の廃棄物処理法の規制が、効率的な廃棄物処理・リサイクルの推進を阻害しているとの指摘があり、政府の総合規制改革会議でも見直しを求めている。

 原案では廃棄物を現行の一般廃棄物、産業廃棄物の区分を自治体が処理責任を負う「家庭系廃棄物」と、事業者が処理する「事業系廃棄物」に区分し直す方向を示した。問題は事業系一般廃棄物で、産廃に指定されていないものは事業者が出しても自治体が処理している。中間とりまとめ案では、排出事業者が責任を負う方法と、自治体に一定の処理責任を残す方法とを併記するにとどまっている。

 とくに内容が不明なのは、EPRの導入についてである。廃棄物の新しい区分として「EPR廃棄物」を出している。EPRについては、例えばOECDでは「製品に対する生産者の責任を使用後の段階まで拡大する環境政策の手法」と位置づけているが、具体的には、使用済み製品の回収を義務づけるやり方のほか、処理費用の価格上乗せ、材料のリサイクル材使用の義務づけ、など多様な手段を講じているほか、導入についても法律で強制するほか、協定などで自発的に取り組むなど様々である。

 このように様々な手法があるEPRを廃棄物の区分に取り組むことは無理があると言うのが専門家の意見に多い。また、EPR廃棄物の中を品目別に細区分する方法もあるがそれでは既存の個別法を制定するやり方になってしまうし、すでに容器包装法、家電法など分野ごとに市場の実態に合わせて異なったEPRが導入されており、屋上屋にを重ねる結果になる恐れがある。

 生産者は、原材料の選択や設計の工夫により循環資源をより高めていける立場にあり、生産者が発生抑制、再利用を積極的に取り入れられやすいようEPRを法律に取り入れるべきであるが、果たしてそれを廃棄物処理法で行うべきかは問題である。むしろ、廃棄物を循環資源と規定した基本法で対応すべき課題であるかもしれない。