CO2排出量2050年に1/4に削減する超長期エネルギー計画策定
投稿者:事務局 /05/01/12
 政府は11日、石油など化石燃料の将来の枯渇や、地球温暖化に対応するため、2050年、2100年の世界のエネルギー社会のあり方を示す「超長期エネルギー計画」の骨格をまとめた。温暖化の原因となる二酸化炭素(CO2)濃度を抑えるため、2050年の先進国のCO2排出量を2002年比で4分の1の31億トン(CO2換算)、2100年は20分の1の6億トンまで低下させることを目標に掲げている。
 計画の骨格は、経済産業省・資源エネルギー庁と財団法人エネルギー総合工学研究所が共同で設置した「超長期エネルギー技術研究会」がまとめた。近く中間報告を公表し、8月に全体計画をとりまとめる予定だ。
 計画の骨格では、「産業」「家庭用などの民生」「運輸」「電力」の4分野のうち、2050年には運輸以外で石油の消費がほぼなくなる社会を想定。2100年には、産業、運輸で天然ガスの利用が残るものの、このほかは原子力や、水素エネルギー、太陽光エネルギーといった「再生可能エネルギー」でまかなう見通しを立てている。
 目標実現に向けた日本のエネルギー戦略としては、(1)核燃料サイクルを含む原子力の最大利用(2)CO2を地中に封じ込める炭素隔離技術の活用(3)水素、太陽光など再生可能エネルギーと省エネルギー技術の飛躍的発展−−の3分野で新技術の研究・開発に積極的に取り組むべきだとしている。
 核燃料サイクルについては、現在の技術開発の延長線にあり、環境問題や資源枯渇を克服する高い潜在力があると指摘。ただ、放射性廃棄物の問題などを念頭に、社会的に受容されるかどうか不確定な部分があるため、水素エネルギーなどの新技術開発も同時に進める必要があるとしている。
 政府はエネルギー政策の基礎となる「長期エネルギー需給見通し」を1967年に策定し、10年ほど先の需給予測を踏まえておおむね数年ごとに改訂を重ねてきた。
 しかし、低成長時代に入り、右肩上がりの経済成長を前提とした予測を転換する必要に迫られ、2004年に始めて2030年までの中期的な需給見通しを策定。今回はさらに長期的な視点でエネルギー戦略をとりまとめることにした。