超長期エネ計画、「ポスト京都」主導狙う
投稿者:事務局 /05/01/12
 政府が「超長期エネルギー計画」の策定に取り組む背景には、飛躍的な技術開発を目指さなければ21世紀における経済成長と地球温暖化対策の両立は不可能、という強い危機感がある。
 政府の試算では、中国やブラジル、インドなどの経済成長を考慮に入れると、特別な対策を取らない場合は、2050年の二酸化炭素(CO2)排出量は、1002年比で1.7倍の年間410億トン、2100年は同4.6倍の1109億トンに達し、地球環境は温暖化で破滅的な事態に至る。だが、途上国は温暖化対策で経済成長が制約されることに不満がある。京都議定書は、途上国へのCO2削減義務を課しておらず、温暖化対策としては不十分だとの指摘が強い。
 「ポスト京都議定書元年」となる今年は、21世紀の温暖化対策の抜本見直しが始まる。政府が長期的見通しに基づくエネルギー計画の策定に取り組むことにしたのも、「ポスト京都議定書」論議でも日本が主導的な役割を果たそうという判断からだ。
 政府としては、超長期エネルギー計画によって、将来見込まれる新技術開発の潜在力や、実現までの期間などを総合的に整備し、途上国の経済成長も勘案しながら、世界が目指すエネルギー社会を描き出したいと考えた。そのために必要不可欠な技術を浮き彫りにすることで、各国が連携して技術開発に取り組む流れをつくる狙いもある。
 当面、主要なCO2排出国のエネルギー相、環境相が集う閣僚会議が3月にロンドンで開かれる予定のため、同会議に計画を提示し、国際的な排出量削減議論をリードしていく方針だ。また、7月に開かれる主要国首脳会議(サミット)が温暖化対策を主要テーマにしていることから、政府としては、サミットの議長総括や共同声明に計画内容を反映させたいとしている。