★★ビジネスモデル特許とは★★

 最近、「ビジネスモデル特許」という言葉が、新聞、雑誌等で取り上げられている。従来の特許と異なりネットビジネスの手法そのものを保護しようとするもので、インターネットを活用した新ビジネス、先端金融工学手法等について多数の特許が成立している。

 米国では、個人、ネットベンチュアーがビジネスモデル特許を盾に大企業に挑み掛かっている。例えば、「顧客の購入希望条件に合わせて売り手が応札する逆オークション型電子取引 で急成長するプライスライン・ドット・コムがマイクロソフトを」、「オンラインショッピングサイトで購入した商品の支払いを1サイトで実行する電子取引手法について個人がヤフーを」、「複数の投資信託資金の運用手法について、シグニチャーファイナンスグループが、ステートストリート銀行を、」権利侵害で提訴されている。

 我が国では、米国に比べ知的財産権を尊重すると言う考え希薄であり、上述のような事件は発生していないが国内で申請中の事例のほんの一部を列挙すれば下記のようになっている。

ビジネスモデル特許事例(日本公開)
*物流在庫管理業務
公 開 番 号
名  称
C P I
出願人
特開平07-114600
部品出庫システム
G06F17/67
三洋電気(株)
特開平07-200678
生産販売管理システム
G06F07/60
東レ(株)
特開平07-215425
物流システム
B65G1/137
(株)豊田自動織機
特開平08-050615
POSシステムにおける価格算定方法システム
G06F17/60
富士通(株)
特開平08-055166
在庫管理システム
G06F19/00
ヒロユー(株)
特開平08-272870
カタログ管理システム
G06F17/60
新日本製鉄(株)

*旅行業業務
公 開 番 号
名  称
C P I
出願人
特開平07-037132
改札システム
G07B15/00501
日本信号(株)
特開平07-146886
団体旅行処理方式
G06F17/60
(株)トラベルダータ
特開平07-160778
航空運賃検索システム
G06F17/60
(株)コミュニケーション
特開平07-165079
移動体運行シュミレーター
B61L27/00
(株)日立製作所
特開平07-262422
不正乗車防止方法
G07B15/00
(株)日立製作所
特開平07-262420 自動集札システム
G07B15/00
富士通(株)
特開平07-285441
ダイヤ編成支援システム
B61L27/00
富士通FIP(株)

*金融、保険業業務
公 開 番 号
名  称
C P I
出願人
特開平07-021270
年金処理システム
G06F17/60 (株)日立製作所
特開平07-036994
保険引き受け装置
G06F17/60 (株)東芝
特開平07-065070
住宅ローン計画の方法
G06F17/60
(株)テラ
特開平07-200689
デポジットシステム
G06F17/60
(株)NTT
特開平07-234950
通行料金支払い徴収システム
G07B15/00510
(株)富士通
特開平07-311800 固定資産管理システム G06F17/60 (株)積水化学工業
特開平08-096042
スマートIDカード
G06F17/60
(株)AT&T

*工程生産管理業務
公 開 番 号
名  称
C P I
出願人
特開平07-006963
生産管理システム
H01L21/02 (株)日立製作所
特開平07-021253
品質情報ネットワーク管理方法
G06F17/60 (株)本田技研工業
特開平07-104827
図面情報に基いた工程管理システム
G05B19/418
(株)ニコン
特開平07-168881
作業管理システム
G06F17/60
(株)日本電気
特開平07-175827
工数情報のデータ保存方法
G06F17/40
(株)本田技研工業
特開平07-175861 製造管理システム G06F17/40 (株)本田技研工業
特開平07-180350
建設工事進捗管理方法およびそのシステム
E06F17/60
(株)日本電気
 ビジネスモデル特許の中には、従来より産業界でごく一般的に実行されていた商取引の形態を、コンピューターやソフトと絡めることで特許にされ、ある日突然自分の行っている事業が他人の権利の侵害になってしまうと言う恐ろしさがある。

 90年代レーガン政権の後半からプロパテント政策の一環として、ビジネスモデル特許が企業戦略ルーツとして浸透し始めてきたこと、ネットビジネスについてはルーツは基本的には米国産であり、日本で成功しているもののほとんど米国の模倣であることからして相当の覚悟と対応策が求められていると言えよう。

 「太らせて食うと言う米国の特許戦略」、「ネット時代の覇権掌握のために送り込まれた新たな黒船」にどう対抗したらいいのか!IT分野、バイオ分野における特許については日本のみならず米国でも混沌としておりいわば混乱の時期でり、制度面での整備も遅れているが、さりとてそれを待っていては手遅れになる。知的財産権に対する再認識、特許制度の再構築等の変化に柔軟に対応できるように、今直ぐ「全社員を発明家に仕立てる意識改革!!」、「特許に対する先入観の排除!!」、「すぐれたアイデアには対価を払う!!」等のキャンペーンが不可欠。

<参考>

*ビジネスモデル特許の基礎
 http://www.furutani.co.jp/office/ronbun/BPBasic.html

*ビジネス関連発明に関する審査取り扱いについて
 http://202.246.250.115/shoukai/bisinsa.htm