「環境技術で生き残る500企業」
武末高裕/株式会社ウエッジ/1999年3月/3800円+税

内容 :
 本書は2部構成になっている。新幹線のグリーン車に乗ると、月刊ウェッジが座席の袋にあり、なかなか硬派の雑誌であるという感じを持っていたが、今回「人に優しい技術」として連載(’91〜’99)していたものが、第1部を構成、自然エネルギー活用やリサイクルのアイデアの紹介を1章から5章に体系立てて再整理している。第2部では、それらアイデア実現化の技術を、大気環境、水・土壌環境、緑化環境、エネルギー、リサイクル、健康環境、産業界の温暖化・環境対応と法律の7種類に分類し、それらの開発企業を紹介している。

〜目次〜

第1部 抑制の時代を生きるために
 第1章 新しい市場はリスクを恐れぬ果敢な技術から生まれる
 第2章 自然からほんのすこしだけ力を借りるということ
 第3章 われわれの周りから埋もれた資源を掘り起こす
 第4章 人にやさしい空間で暮らしたい
 第5章 研究者、技術者の意地と義務が道を切り拓く
第2部 未来を拓く企業の環境技術
 第1章 大気環境
 第2章 水・土壌環境
 第3章 緑化環境
 第4章 エネルギー
 第5章 リサイクル
 第6章 健康環境
 第7章 産業界の温暖化・環境対応と法律
  付章  経団連環境自主行動計画(98年)
なお、この本の内容がハイブリット版のCD-ROMとして、添付されている。

著者紹介:
 1950年福岡生まれ。コンピュータ・エレクトロニクス、バイオなどの先端科学技術分野、環境問題、および技術と人との関わり方などを中心に取材を行い、雑誌「WEDGE」「フォーブス」「エコノミスト」などに関連記事を執筆している。主著:『西暦2000年コンピュータが反乱する』『ヒトと地球のクスリになる本』などがある。

書評 :
 第1部は著者が技術開発者達へ直接インタビューしたものをまとめたものであるため、開発段階の苦労や経緯が臨場感をもって表現されており、雑誌感覚で大変読みやすい。登場する技術開発者達が、普通では気づか れずに放置・廃棄される「見えない資源」を、その独創的なアイデアで製品化、商品化していく様がわかりやすく説 明されている。

第2部はぐっと技術色が濃いものとなっており、環境技術に興味のあるビジネスマンにも十分読み応えのある内容となっている(素人には少々堅い内容ではあるが)。
環境技術に興味など全くない人でも、ひとつの読み物として十分に満足いくものであり、ビジネスチャンスを探している人には良いお手本となる。読めば、自分の発想の貧困さを嘆くこと請け合いである。